サクセスカナダ代表・ヨシミの留学経験と人生の選択をたどりながら、
なぜ今、彼女が“寄り添うサポート”を大切にしているのかを紐解くシリーズ、第5回です。

未経験で飛び込んだカナダのホテル業界。英語も十分ではなく、仕事も分からない状態からのスタートでした。
思うように伝わらない。理解できない。何度も壁にぶつかりながら、それでも現地で働き続けた2年間。
この経験が、今の「留学生を支える仕事」の原点となっています。
Q1. 実際に働き始めてからは、どんな日々でしたか?
そこから2年、本当にがむしゃらに働きました。ホテルの仕事なので、お客様と直接話す機会がとても多くて。
でも当時は、今のように英語が満足に話せる状態ではなかったので、「英語を話せる人を連れて来て」「マネージャー呼んで」と言われることもありました。
自分の英語の拙なさを突きつけられる瞬間で、正直、何度もつらい思いをしました。本当にしんどい期間だったと思います。でも、不思議とその経験があったからこそ、「もっと話せるようになりたい」と強く思ったのも覚えています。
つらかった分だけ、「頑張ろう」と思えた時期でした。
Q2.未経験・観光ビザで、なぜ採用されたと思いますか?
後になって、採用を決めてくださった方に聞いたことがあるんです。「なぜ私を採用したんですか?」と。
その理由が、すごく印象的でした。
面接の最後に「写真を送ってください」と言われたとき、日本の就職活動のような黒いスーツをきた証明写真ではなく、友達の誕生日パーティーで撮った、真っ赤なセーターを着てピースサインをした笑顔の写真を送ったんです。
日本だったら、間違いなく不採用だったと思います。でも現地では、「何この日本人っ?!」とスタッフみんなで笑って、「この子にしよう」と決まったそうなんです。
振り返ると、「人と同じことをしない」という選択が結果的にチャンスにつながったのかもしれません。
Q3. 当時の英語力はどれくらいでしたか?
普段の生活はできる、問題なく暮らせる、ある程度簡単な質問・トピックの決まっている質問には答えることもできる英語力でした。レベルで言うと、頑張って中級くらいでしょうか。
少し複雑な話や、交渉が必要になる場面になると全く追いつかない状態でした。
面接では飾ることもできなかったので、本当に「素の自分」で答えるしかなかった。それが逆によかったのかもしれません。
Q4. 実際にホテルで働き始めて、日本での社会人生活とのギャップはありましたか?
日本では事務職や秘書など、表に出ることの少ない仕事をしてきましたが、カナダでは、職種柄「自分が前に立って説明する」ことが求められました。
さらに気づいたのは、英語だけでは仕事はできないということです。
お客様に「おすすめのレストランは?」と聞かれたとき、英語が話せても、街のことを知らなければ答えられない。
そこで、休みの日は街を歩き回りました。レストランに行き、観光地を回り、ゴルフ場へ行ってみたり、近所の湖へ行ってみたり。
お客様から「どこかおすすめの場所ありますか?」と聞かれたときに、「あそこにちょっとした秘密の湖がありますよ」とご案内することができるように、「英語力の前に、まず現地を知ること」を徹底的にやっていたのを覚えています。
Q5. カナダの職場文化で驚いたことはありましたか?
まず、スタッフは本当にいろんな国籍の人がいました。基本はカナダ人で、夏になると東側のオンタリオ州やノバスコシア州の学生さんが、3ヶ月だけバイトに来たり、アジアもヨーロッパも全てのスタッフが揃っていて。お客様もアメリカから、夏には南半球のオーストラリアやニュージーランドの方、本当に世界中からいらっしゃっていました。
また、私の場合、日本では上司にハンコをもらいに行くという世界でずっと仕事をしてきたので、一番のカルチャーショックは、上司をファーストネームで呼ぶことでした。日本では考えられないですよね。
最初は「呼び捨てしていいの?」という感覚でしたが、こちらではそれが当たり前。
年功序列ではなくフラットな関係性の中で働くことに、最初は戸惑いながらも、次第に馴染んでいきました。
Q6.多国籍な環境で働く中で感じたことは?
スタッフもお客様も本当にさまざまな国の方がいて。その中で強く感じたのが、日本人の「おもてなし」の価値です。日本人の、例えば人に対する思いやりとか尊敬とかおもてなしって、並外れてるんですね。
私からすれば当たり前のことなのに、どの国の人も「なんて日本人は素晴らしいんだろう」みたいに評価してくださる。
「こんなことで?」と思うようなことでも、心から喜んでもらえることが何度もありました。
その経験を通して、初めて「日本人であることを誇りに思う」という感覚を持つようになりました。
同時に、日本の良さを大切にしながら、海外の価値観も取り入れることで、もっと成長できると感じた瞬間でもありました。
次回予告(第6回/最終回)
観光ビザでカナダに渡ったヨシミに残されていた時間は、6か月。仕事を探しても「ビザがない」という理由で断られ続け、帰国まであと1か月と
英語が通じない悔しさ。文化の違いへの戸惑い。自分の未熟さを何度も突きつけられた2年間。それでも、その経験があったからこそ、「現地で頑張る人の気持ち」が分かるようになりました。
さて、次回はいよいよ最終回。留学経験、そしてカナダでの就業経験を通して見えてきた、「本当に必要なサポート」とは何か。それがどのように今の「サクセスカナダ」という仕事につながっていったのか。その背景に迫ります。
